OECD(経済協力開発機構)による調査の結果、ホモフォビック(同性愛嫌悪)度がもっとも低い国(つまり、もっともげいフレンドリーな国)はアイスランドに選ばれました。
この調査にはOECD加盟国の35カ国に対して実施され、LGBTが何かと話題なアメリカやUKも含まれている中での、堂々の一位。
アイスランドに続いて、スウェーデン、オランダ、ノルウェー、スイスの順となっています。
2000年の時点では6位であったアイスランドが1位に昇りつめた理由として、LGBTコミュニティの平等を築きあげていく努力を進めることについて、社会の姿勢がよりポジティブとなっている点をあげています。
この調査の総論として、男性は女性よりLGBTの受け入れという点について消極的であること、また年配の世代や教育水準の低い世代がLGBTに対して否定的な傾向にあることを指摘しています。
さらに調査では、LGBTコミュニティと移民の関係にも言及。移民の受入に寛容な国ほど、LGBTについても寛容という結果となっています。
アイスランドのLGBT事情はこちら(→Guide to Iceland)に詳しいですが、20世紀の終わり頃のアイスランドではまだまだLGBTに寛容とは言い難かったようです。
例えば、有名な芸能人などが公にカミングアウトしていますが、居場所がなくなり国外に移住したりしています。
しかし世代が交代するにつれ、その閉鎖的な価値観に変化が訪れ、LGBTの社会運動を機会にLGBTが受け入れられていったという経緯のようです。
その後1990年代ごろから同性のパートナーシップの認可、同性カップルの養子縁組、体外受精の権利、2010年には同性パートナーシップから同性婚の認可へと格上げされ、現在先進国で議論されている様々なLGBTの権利を認めるに至っています。2009年には、ゲイの首相が選出されています。
アイスランドのような、人口の30万人しかいないような寒冷の島国では、「クリーンで平等な国」のようなわかりやすい国家ビジョンが必要であり、LGBTの平等に関して他の先進国がお手本にすべきと言えるほど、うまく機能しているのではないでしょうか。
今後世代が変わっていくに従い、日本を含めた他の先進国も、LGBTの平等が進んでいくことが期待されますね。
(参考 Pink News )
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