LGBTは出世に不利だという研究結果。(英国)

ドイツのIZA Institute of Labor Economicsが調査したところによると、ゲイの従業員はストレートの同僚に比べ、上級ポジションに昇進することが困難であるという結果に。たとえ同じようなキャリアや経験、教育レベルだったとしてもです。

これは、2009年~2014年のイギリスの世論調査における650,000人のデータ分析した結果で、従業員のスキルセットや性格よりもむしろ、LGBTに対する差別からもたらされるものだと指摘します。

「ゲイ男性は『ガラスの天井』(*1)に直面している。低いレベルのマネジメントの地位に甘んじているケースが多いことが明らかだ。

(*1)組織内での昇進において、性別や人種などの理由で低い地位に付かざるを得ないような不当な状態、比喩的表現。

「実際、ゲイ男性はストレートの同僚に比べ、地位や、給料の高いマネジメントポジションにつく割合が少ない。」

一方で、レズビアンでもはこのような傾向はあるものの、男性ほど明確ではないとのこと。

この状況を打破する方策として、報告書では「職場の上級ポストに多くのマイノリティを採用すべき」と提案します。

「今回の調査は女性や有色人種などのマイノリティが上級のポジションにつくには不利であることの証拠である。

より多くのセクシャルマイノリティ、女性そして有色人種をマネジメントポジションに採用することで、その下のマネージャーやスーパーバイザーもこのようなマイノリティ層が昇進しやすくなる。

会社の経営陣において女性やマイノリティが採用されることで、組織内においてより開かれた環境にシフトする可能性がある。」

日本では会社内でカミングアウトしている人は少ないため、このような調査は難しいかもしれません。ただし、権威のある企業、例えば銀行や古くからの上場企業では、結婚していなければ昇進できないという噂もまことしやかに語られています。LGBTであるため結婚しないのだとしたら、これは英国と同じ差別的状況です。

文中の女性では男性ほどLGBTとストレートの昇進の差が明確出ないという点については、そももそ女性が男性よりも昇進が難しいという点があるのでしょう。

ダイバーシティを確保するために女性だから、LGBTだから下駄を履かせて昇進させるというのは本末転倒ですが、能力や経験に応じて公平に取り扱うべきです。

一方で、それでもストレートの男性を昇進させたいという企業もあるでしょう。もしかしたらその方が上手くいく企業もあるかもしれません。そのような企業にはLGBTや女性は近づかないのが良いでしょう。

Gay Star News

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