もしあなたの周りに抱いてみたいゲイ男子の友達がいるなら、兄がいるかどうか確認してみるといいかも?
というのも、最近の調査では、「年上の兄弟がいるゲイは『ウケ』(セックスの時に抱かれる側)となる確率が高い」ことがわかっています。
科学の世界では、兄弟の順位によるセクシャリティへの影響を『FBOE:兄弟出生順位の効果(fraternal birth order effect)』と呼びます。
2018年にカナダと米国で行われた調査によると、FBOEはウケの男性とタチ(セックスの時に抱く側)又はリバ(どちらもいける人)の区別に強い相互関係があることを見出しています。
また、ウケの男性は平均的に、パーソナリティや振る舞いにおいて女性らしさを表現するようになるとのこと。
カナダの研究者は、幼少期及び成人期における被験者の性別不一致の状況を測定しました。この研究では年長の兄弟の存在とトランスジェンダー女性という性的指向の間に関連性は見られなかった一方、セックスにおいて『ウケ』となることをこのむ傾向にあることが判明。このことから、『ウケ』を好むことと『女性的』であることに関連性はないと指摘します。
FBOEは心理的作用ではない
2006年に実施された研究では、科学者は血のつながっている兄弟とそうでない兄弟の別にFBOEの影響について測定しました。
その際は、母親が子宮の中で育てた男の子の数に有意な相関関係が見られた一方、生後の生活での兄弟関係についてはその限りではありませんでした。つまり、FBOEは生物学上の兄弟の間だけに認められる現象と言えます。ただし、それがなぜなのかは、未だ答えが出ていません。
一説には、母親が男子を身ごもった際、子宮の中でY染色体のタンパク質が生成され、これが免疫反応を引き起こしますが、これが母親の胎内に残存し、次の男性の胎児の脳に影響、つまり弟がゲイになると考えられています。この影響は次男、三男と従っていくにつれ、影響が強くなります。
ホモセクシャリティの由来
長い間科学者は、「なぜホモセクシャルが誕生するか」疑問を持ち続けました。科学者の中には、性的指向は個人の遺伝子に由来すると考え、ストレートの女性とゲイの男性が同じ脳のパターンを持つとの指摘もありました。
一方、2012年に数理生物学総合研究所(National Institute for Mathematical and Biological Synthesis)などは『エピジェネティクス』(*)に答えを求めました。
(*) エピジェネティクスとは、生物生来の特徴である遺伝子(DNA)ではなく、後天的に決定される遺伝子的な仕組みをいいます。例えば一卵性双生児のような、同一の遺伝子を持つ双子でも、見かけや病歴など後天的に別の個体となることを説明する生物学的作用。
エピジェネティクスの考えでは、特定の遺伝子発動のスイッチとなる『エピマーク(epi-mark)』が遺伝により親から受け継がれると考えます。具体的には、レズビアンのエピマークとゲイのエピマークは父親から遺伝されるとのこと。
進化の過程を踏まえると、ホモセクシャリティを遺伝の観点からのみ考えることはできません。なぜなら、ゲイは、子孫を残す確率が低いため、淘汰されていなければならないため。ところが、社会には一定数のホモセクシャリティが必ず存在します。一方、このエピマークによる理論によれば、社会の一定数にホモセクシャルが存在する理由を説明できます。
さていかがでしょうか。
なぜホモセクシャルとして生まれるのか? なぜタチやウケとなるのか? 非常に深淵な問いです。ゲイである自分の感覚からすれば「遺伝的に生まれた時からそうだった」としか言いようがないですが、この問いに対する解を得るには、「なぜ男は女を愛するのか?」というところも結論を出す必要がありそう。私には全く理解できませんので。ただ、これはもう哲学ですね。
私は何かしら意味があってゲイとして存在していると考えます。おそらく種の保存に一役かっている気がします。
ゲイとして生まれる理由を科学的に解明し、ゲイの存在意義を明確にしたいものですね。
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