LGBTの平等と慈善活動団体ストーンウォール(Stonewall)が2018年度の『トップ・グローバル企業』を発表。
『Stonewalls トップ・グローバル企業』は、グローバルな職場において多様性の受入れを進めている企業であり、今年Stonewallにより表彰された企業は13社となりました。
- Accenture(コンサルティング)
- Allen & Overy(法律事務所)
- Baker McKenzie(法律事務所)
- Barclays PLC(金融)
- BP(エネルギー)
- Dentons(法律事務所)
- Herbert Smith Freehills LLP(法律事務所)
- Pinsent Masons(法律事務所)
- Royal Bank of Scotland(金融)
- SAP(IT)
- Simmons & Simmons(法律事務所)
- Vodafone Group Plc(通信)
- Zurich Insurance Group(金融)
『Stonewalls トップ・グローバル企業』は、LGBTが世界のどこでも働けるような、多様性を受け入れる職場創造の先駆者企業を讃えるものであり、『グローバル・ワークプレイス・エクイティ・インデックス(GWEI、Global Workplace Equality Index)』の数値を元に選出。GWEIは企業が世界中で多様性包含な職場創造をする際に有意義なベンチマークとなるものです。
Stonewallのルース・ハント最高経営責任者(CEO)は、説明します。
「LGBTの人々は、世界各国で差別、暴力、孤立に直面している。 70カ国以上において、同意の上でも同性愛行為は違法であり、8カ国に至っては死刑が認められている。トランスジェンダーの人が自分の性別を自分で決定できる国はたった6カ国だけだ。」
世界中でLGBTの権利が後退する脅威にある中で『トップグローバル企業』と仕事ができるのを誇りに思う。これらの企業は非常に困難な状況の中でも、全ての人々が保護され、受け入れられるような職場を提供している。
7年目となる『グローバル・ワークプレイス・エクイティ・インデックス』は参加企業の従業員合計が120万人となる。評価基準は、従業員規定・トレーニング・従業員の関わり・リーダーシップ・モニアリング・調整・コミュニティへの関わり・地域文化への理解、国際的な人事移動、国内での活動、である。
ちなみに、レポートにおいて、上記企業のLGBT多様性の受け入れに対する取り組みとして以下の統計が掲示されています。パーセンテージは、参加企業のうち達成している企業の割合となります。
・96%:LGBTの平等に関する上級管理職の支持者が1人以上いる。
・88%:LGBT多様性、包含性を担当するグローバルチームまたは社員がいる。
・88%:LGBTスタッフのためのLGBTネットワークがある。
・84%:現地国におけるLGBTの人々の状況を理解するため、人権組織と関係を持っている。
・84%:LGBT多様性に関するウェブサイトまたはソーシャルメディアで発信している。
・68%:グローバルのLGBT支持者のプログラムを有する。
・56%:LGBTの法的平等について外部に啓蒙する上級のリーダーがいる。
・48%:世界中で、LGBTスタッフに対する差別から保護する会社方針がある。
・32%:全ての国において、LGBT多様性を受け入れるトレーニングを提供している。
・16%:事業を行う国の半分以上で、LGBTグループとパートナーシップを結んでいる。
さていかがでしょうか。
トップ企業には、世界的法律事務所が軒並みランクイン。さすが正義と公平を扱う弁護士が働く職場です。またそれに、金融、コンサル、ITなどが続きます。やはり『人の価値』が重要な職場では、多様性の受け入れを積極的に行なっていく必要があるようです。
上記統計については、今後職場におけるLGBTを受け入れ、ダイバーシティを促進していく中でどのうような施策を取るべきか参照になりますね。
もちろん、カタチだけ整えれば良いのではなく、あくまで会社の中にいる人、上級の経営陣からスタッフまで、全ての人の意識において多様性を抱擁することを理解しなければいけません。ここに日本の企業が名を連ねるところをぜひ拝見したいものですね。
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