カナダで「第三の性」を認めるパスポートが導入される。

パスポートにおける性別欄はF(女性)、またはM(男性)で表示されるのが通常です。

ところが最近カナダにおいて、トランスジェンダーなど、F、Mでは区分できない人が選べる性別を選択できるようにすべきとする法案が通過。

この新しい性別カテゴリーは、2017年8月31日より表示可能となり希望者は男性でも女性でもない「X」の性別を示すことができるようになります。

「公的に発行される文書において『X』という性別を導入することになる。カナダでは性的指向や表現に関わらず平等に取り扱われるべきであり、今回の変更は、重要な前進だ。」

と、移民・難民・市民省のAhmed Hussen大臣は説明します。

法案は途中経過的なものであり、カナダ人が永久にパスポートに『X』と表示できるようになれば、最終法案に置き換わるとのこと。

今でも、カナダ人はいつでも性別を変えることができますが、政府は、今回の変更が国民に対して、性別を認識する上での新しい選択肢になることを望んでいると発表しています。

司法大臣であるJody Wilson-raybouldは、今回の変更を『mindful  (感慨深い)』としながらも、平等のためには、他にもしなければならないことはまだあると強調しています。

「カナダ首相は、(性別を選択する)3つ目のボックス、つまり男性か女性以外の性別について選択できることについてとても感慨深く思っているはずだ。これがカナダのパスポートで可能になることなのだから。」

この法案は将来的にカナダのHuman Rights Act(人権法)に発展していくものですが、まだまだ乗り越えないけない反対意見も多いとのこと。

保守系の国会議員であるDon Plettは今回の変更について「実行可能性の乏しい解決策だ」と反対。「こんな感じでボックスを増やし始めたら、いつ終わるんだ?幾つのボックスを設けていけばいいんだ?」と。

ニュージーランドやネパールなど数カ国では、すでに男性、女性の他にジェンダー「X」の選択肢を導入しています。

性別とは、男と女の二元論で区別できるものではなく、グラデーションのような多様化しているものだと思います。『男』といわれることや『女』と区別されることに違和感のある人々にとって、自身の性自認とフィットする性別を選べることは非常に有意義なことだと思います。

Pink News

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