中国におけるトランスジェンダーの生活調査は、おそらく初めてのこと。しかしその結果は、暴力と差別を受ける可能性が高い、非常にリスクある結果でした。
また、中国のトランスジェンダーはメンタルヘルスでも、一般の人に比べ、よろしくない結果となっています。
この調査、『トランスジェンダー及び伝統的でない性別の人に対する国勢調査』は、北京LGBTセンター及び北京大学社会学部が協力して実施しました。調査では、男女合わせて2,060人のトランスジェンダーにインタビューを実施しています。
その結果、約50%の回答者が、自殺または自傷行為を考えたことがあり、またそのうち4分の1の人は既に試みたことがあると回答。この調査は、「回答しない」という選択肢も選べるため、実際はもっと多いのではないかと推測されます。
トランスジェンダーの人々は、軽蔑や身体的、口頭での暴力を家庭や学校、職場、さらには公共の場でも受けているという結果に。
また、トランスジェンダーの多くが、十分な医療支援にアクセスできないといいます。62%の回答者が
ホルモン治療を、また51%は性適合手術を受ける必要があると回答。しかし中国におけるホルモン治療及び性適合治療に満足しているのは、それぞれたった6%及び2%のみという結果に。
「治療のためのリソースは、まったく足りていない」と、北京LGBTセンターのトランスジェンダープログラムを担当するマネージャーKellyは説明します。
また、職場における差別は、トランスジェンダーの人々を低収入で貧困の状態に陥れます。
今回の調査では、3分の1の回答者が年収を3,770米ドル程度と回答しています。
「職場における差別の理由として、多くのトランスジェンダーは低収入をあげている。」と北京LGBTセンターは説明します。
職場における差別、低収入、不十分なヘルスケアが合間って、トランスジェンダーはメンタルヘルスにも問題を抱えています。
「低収入と差別によって、トランスジェンダーの人は適切な治療を受けることができない。その結果が、自殺や自傷行為に繋がっている。」
北京LGBTセンターはトランスジェンダーの受容に関する啓蒙活動を続けており、中国全土規模でのトランスジェンダー問題を教育するためのショートビデオなどを作成しています。
しかし、あるトランス女性は、「トランスジェンダーの受容は、まず家族から始めなければならない」といいます。
「2つの喫緊の課題は、家族からの理解を得ること、それから十分な医療サービスを受けることだと思う。」
さていかがでしょうか。
中国は14億人の人口を抱える巨大な国家です。LGBT人口を5%と低く見積もっても7千万人もいる。これは国で比較すれば20番目に大きな国家に該当します。
そのため、LGBTにもすみやすい国を目指すのが、中国という馬鹿でかい国を安定させ、現在の繁栄を継続するには必要でしょう。(ただし、社会主義国家ですので、詳しいところはわかりませんが。。)
参考: Gay Star News
コメントを残す