アジアのLGBT人権事情が非常によくまとまった大和総研のレポート『東アジアはLGBTフレンドリーなのか?』。

アジアにおける現状のLGBT事情が非常にわかりやすくまとまっているレポートです。

東アジアはLGBTフレンドリーなのか?ー野村総研

(1) SOGI(性的指向、性自認)に関する国連決議への対応、(2)同性婚の合法化、(3)同性間の関係性の承認、(4)差別に対する保護、(5)同性愛の非犯罪化の5項目を中心に東アジア及び東南アジア各国の状況を比較しています。

(出展:野村総研)

上記表を勘案すると、日本、韓国、台湾、タイあたりがアジアの中ではLGBTに意識が向かっている国と言えるのではないでしょうか。(とはいえ、同性婚や、パートナーシップが認められている欧米に比べればまだまだLGBT先進国とまでは言えませんが。)

タイなどは、ゲイフレンドリーで、たくさんのLGBTが楽しく暮らしているイメージがありますが、同性婚やパートナーシップについては保守的と聞いています。

また、マレーシアなどは全てにおいて「✖︎(反対)」となっており、LGBT受難の国のように見えますが、『同性愛の犯罪化』はほぼ有名無実化し、よっぽどの事がないと犯罪として摘発されませんし、多くのLGBTが住んでいます。(イスラム教徒は除く。)

その一方で、インドネシアなどは、最近でもゲイ向けサウナがガサ入れにあい、多くの人が逮捕された事件があったように、同性愛者である事が犯罪者となってしまうリスクがまだまだ残っています。NEWSWEEK

 

このように、上記の表は単純化されており、その濃淡はまちまちだと思います。

幸い、宗教的なしがらみがなく、また『家族』の優先順位が高い儒教を国の基礎としない日本においては、LGBTなどの多様性を受入れやすい状況にあると思います。(オネエさまキャラのゲイ能人の方々の奮闘もあり。。)

日本人LGBTを含む、多様な人々が自分をオープンにして活躍できる国にするのはもちろんのこと、高度外国人材を誘致する事が急務の課題である日本においては、優秀な外国人を惹きつける事ができるような、LGBT含む多様性を抱擁する国としての国家戦略も有効なのではないでしょうか。

 

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