世界保健機関(WHO)、トランスジェンダーが精神疾患ではないことを宣言。

人間の健康・保健に関する国連の専門機関「世界保健機関(WHO)」は6月18日、トランスジェンダーを精神疾患のリストから除外しました。

WHOは疾病および関連保健問題の国際統計分類(International Statical Classification of Diseases and Related Health Problem)(*1)の最新版を発表。

(*1) 死因や疾病の国際統計基準。死因や病気の統計に関する国際比較や医療機関の診療記録管理に活用される。

今回の大きな改善の一つは、トランスジェンダーに関する事項を「精神疾患」の区分から「性的健康の状況」に変更したことでした。

また、「性別不一致(Gender incongruence)」についても同様の処置がとられました。

「トランスジェンダーが精神疾患ではないことには多くの証拠があり、道理である。今まで精神疾患に分類されていたことでトランスジェンダーの人々に莫大な汚名を与えてしまっていた。トランスジェンダーは未だに多くのヘルスケアのニーズがあるため、『性的健康の状況』に分類されるのが最適であろう。」

今回新たに制定された「性的健康の状況」に分類されることで、トランスジェンダーが精神疾患から身体的な問題と取り扱われるようになるとのこと。

「『性別不一致(Gender incongruence)』が精神疾患から外れることで、この対象となる人の汚名を取り除き、社会的な受入れが進むだろう。」

担当したWHOのレール・セイ博士は説明し、続けます。

「精神疾患から除外されたとしても、ヘルスケアのサポートという観点からは、従来とあまり変わらないだろう。むしろケアは増加し、そのことでトランスジェンダーの汚名が減り、サポートを求める人を助けることになるだろう。」

ちなみにホモセクシャルティは1948年より精神疾患として掲載され、1970年代に取り除かれました。

保健関係の国際的機関の頂上であるWHOにおいて、未だにトランスジェンダーが精神疾患に分類されていたということが驚きですね。まあ、こういうのは新しいカテゴリーを作ったりするのは色々政治的・手続き的に難しいのでしょう。

トランスジェンダーの人も当たりまえのように堂々とトランスジェンダーとして生きられるようになるといいですね。

LGBTQ Nation

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