オーストラリアでも最も高齢のゲイカップルが半世紀に渡る恋愛のすえ、めでたく結婚できる運びとなりました。
オーストラリアにおける任意投票により2ヶ月に渡って行われた国民投票の結果、賛成61%、反対38%の賛成多数により同性婚の支持が明らかになり、議会はクリスマスまでの同性婚認可を進めます。
同性カップルは間も無くウェディングを挙げられるようになる、と、オーストラリア首相のマルコム・ターンブルが宣言するように、89歳のジョンさん(Mr. John Challis)と85歳のアーサーさん(Mr. Arthur Cheeseman)は来年1月に式に臨む予定。彼らは、「今回の(同性婚の投票は)私たちに新しい尊厳を与えてくれた」と歓迎します。
ジョンさんとアーサーさんは1967年にギャラリーのイベントで出会います。同じタイミングで会場を退出したところ、偶然「お互い微笑みを交わした」ことから、交際に発展したとのこと。
「もちろん、僕たちは結婚する予定だよ。」アーサーさんはABCラジオに語ります。
「静かに、とてもシンプルに行うよ。それだけだ。90歳のの誕生日も祝わなければならないね。一緒にやっちゃおうかって考えてるんだ。」
同性婚合法化への道筋はオーストラリア中でハグや号泣、レインボーフラッグのはためきとともに熱狂的に祝福されています。
オーストラリア労働大臣で初のカミングアウトした閣僚であるPenny Wongは、「私は救われた。ありがとう、オーストラリア。」と発言しています。
オーストラリアには50,000組以上の同性カップルが住んでおり、来年予想される結婚ラッシュは、オーストラリア経済に3億ポンド(記事執筆時点で450億円ほど)と、かなりの好景気をもたらすと予想されます。
アーサーさんは、自分の人生においてパートナーと結婚できるとは夢にも思っていませんでした。そのため、今回の国民投票をドキドキしながら見守っていたとのことです。
「これは同性婚を認めるだけではないんだ。ゲイやレズビアンの人々を認めるということなんだ。」
「我々に新しい尊厳、新しい地位、社会における居場所を与えるものだ。ゲイだろうとレズビアンだろうと、普通の人と同じだっていうことだ。」
投票で『同性婚はNo』に投票した人については、「そのうち慣れていってほしいと思う。すぐにこれが文明の終わりでなんてないということに気づくはず。」
前述の通り、今回の投票は法的拘束力のない郵便自主投票であり、今回の結果が同性婚の法的な認可につながるわけではありません。ただし、ターンブル首相を筆頭に、議会、政治家の多数は民意が同性婚合法化に賛成であると判断し、法的な認可を約束、2017年度中の成立を目指します。
悲しいことに、大多数がYesとしている政治家の中でも、まだ反対する者もおり、なんとか同性婚合法化を阻止しようとしています。
別に誰に迷惑がかかるわけでもない、愛する当事者同士で人としての当然の権利である結婚を行うだけのこと。宗教がらみでしょうが、人の幸せをここまで反対する人の気が知れませんね。
このような障害を乗り越えて、オーストラリアは同性婚が認められる国になって欲しいところです。
89歳と85歳というご長寿カップルにも、ついに祝福の鐘が鳴り響きそうです。この幸せに包まれて、さらに長生きできるといいですね。
さて、日本では僕が80歳になるまでには同性婚、認められるのでしょうか。。
(Picture CREDIT: DIGITAL GLOBAL MAIL LTD)
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